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肩こりのメカニズムを完全解説!なぜ現代人の8割が悩むのか
肩こりのメカニズムを完全解説!なぜ現代人の8割が悩むのか
毎日の診療で患者さんを診ていると、本当に多くの方が肩こりで困っているなと実感します。特に最近は、20代の若い方でも「肩がガチガチで…」と来院される方が増えました。
厚生労働省の調査を見ると、肩こりは女性では堂々の第1位、男性でも第2位の症状なんです。つまり、成人の約8割の方が肩こりを経験しているということになります。これって、すごい数字ですよね。
でも、どうして私たち人間はこんなに肩こりに悩まされるんでしょうか?「マッサージしてもすぐ戻っちゃう」「湿布を貼っても良くならない」という声をよく聞きますが、実は肩こりには深いメカニズムがあるんです。
今日は、長年整骨院で多くの患者さんを診てきた経験も交えながら、肩こりがなぜ起こるのか、そのメカニズムを分かりやすくお話ししたいと思います。
そもそも人間の体は肩こりになりやすい構造だった
患者さんから「先生、なんで肩こりってこんなにつらいんですか?」と聞かれることがあります。その時、私はいつもこう答えます。「実は、人間が二足歩行で立って歩くようになった時から、肩こりは運命だったんですよ」と。
考えてみてください。私たちの頭って、意外と重いんです。大人の頭の重さは体重の約8%。60kgの人なら約5kgもあります。これ、2リットルのペットボトル2本半分の重さなんですよ。
犬や猫などの四つ足の動物は、背骨が地面と平行になっているので、頭の重さが分散されます。でも人間は違います。縦に立った状態で、常にこの5kgの重い頭を首と肩で支え続けているんです。
私が研修で動物園に行った時、キリンの首の筋肉の発達具合を見て驚いたことがあります。あんなに長い首で重い頭を支えているから、首回りの筋肉がものすごく太いんです。人間も同じで、重い頭を支えるために首や肩の筋肉が常に働き続けています。
さらに、人間の背骨は頸椎から腰椎にかけて緩やかなS字カーブを描いています。このカーブは衝撃を吸収する素晴らしい仕組みなんですが、同時に首や肩の筋肉に負担をかけ続ける構造でもあるんです。
肩こりの主役は「僧帽筋」という筋肉
肩こりに関わる筋肉はたくさんありますが、中でも一番重要なのが「僧帽筋」という筋肉です。この筋肉、首の後ろから肩、背中にかけて大きく広がっていて、頭と腕の重さを支える大切な役割を担っています。
診察の時、患者さんの肩を触ると「あー、ここです!ここが痛いんです!」とよく言われる部分、それがまさに僧帽筋なんです。
僧帽筋は3つの部分に分かれていて、上の部分は頭を支え、真ん中の部分は肩甲骨を安定させ、下の部分は肩甲骨を下に引く働きをしています。普段はこれらが協力して働いているんですが、長時間のデスクワークやスマホ使用で姿勢が悪くなると、特に上の部分に負担が集中してしまいます。
実際、頭を前に突き出した姿勢だと、僧帽筋にかかる負担は通常の3倍から5倍になるという研究もあるんです。これはもう、筋肉にとっては過酷な労働環境ですよね。
もう一つ大切な筋肉が「肩甲挙筋」です。名前の通り肩甲骨を持ち上げる筋肉で、肩をすくめたり腕を上げたりする時に働きます。パソコンのキーボードやマウスを使っている時、実はこの筋肉がずっと緊張しているんです。
肩こりが慢性化する3つの悪循環
長年診療していて分かったのは、肩こりには3つの悪循環があるということです。この循環を断ち切らないと、なかなか良くならないんです。
筋肉が疲れて硬くなる悪循環
まず一番目は、筋肉疲労の悪循環です。筋肉がずっと緊張していると、中に乳酸などの疲労物質がたまってきます。普通なら血液の流れで疲労物質は洗い流されるんですが、筋肉が緊張し続けていると血管が圧迫されて、うまく流れなくなってしまいます。
患者さんには「筋肉の中にゴミがたまって、それを掃除する血液の流れが悪くなっている状態」とよく説明します。疲労物質がたまった筋肉はどんどん硬くなり、さらに血管を圧迫するので、もっと疲労物質がたまる…という悪循環になってしまうんです。
血の巡りが悪くなる悪循環
二番目は血行不良の悪循環です。筋肉が硬くなって血管が圧迫されると、筋肉への酸素と栄養の供給が減ってしまいます。酸素が足りなくなった筋肉は、より多くの乳酸を作り出してしまいます。
しかも、血行が悪くなると筋肉の温度も下がります。冷えた筋肉は動きが悪くなって、余計に疲れやすくなる。そうするとまた血行が悪くなって…という具合に、どんどん悪い方向に向かってしまいます。
神経が圧迫される悪循環
三番目は神経圧迫の悪循環です。硬くなった筋肉は、周りの神経を圧迫してしびれや痛みを引き起こします。神経が圧迫されると筋肉の正常な動きが邪魔されて、他の筋肉が代わりに頑張らなければならなくなります。
たまに患者さんで「肩こりと一緒に手がしびれる」という方がいらっしゃいますが、これは首から腕にかけて走る神経が圧迫されているサインかもしれません。こういう場合は、胸郭出口症候群や頸椎の病気の可能性も考える必要があります。
現代ならではの肩こりの原因
最近の肩こりは、昔とは少し違う特徴があると感じています。その大きな原因は、やはり現代の生活スタイルにあります。
スマホ・タブレットの影響
今や一人一台どころか、複数台持ちも珍しくないスマートフォン。統計によると、私たちは1日平均7時間以上もデジタル機器を使っているそうです。
スマホを見る時の姿勢を思い浮かべてください。どうしても下を向いて、頭が前に出る姿勢になりますよね。これを「テキストネック」と呼ぶのですが、この姿勢では首に通常の5倍もの負荷がかかると言われています。
若い患者さんが増えているのも、このスマートフォンの影響が大きいと思います。「学生なのに肩こりがひどくて」という方の多くが、1日何時間もスマホを見ている生活をしています。
長時間座りっぱなしの生活
現代の働き方も肩こりの大きな原因です。デスクワークの方は1日8時間以上座りっぱなしということも珍しくありません。
座っている姿勢は、腰の自然なカーブが少なくなって、その代わりに首のカーブがきつくなります。そうすると首や肩の筋肉に負担がかかるんです。
さらに、パソコン作業では肩甲骨が外側に開いて、肩が内側に入る姿勢になります。胸の筋肉は縮んで、背中の筋肉は伸ばされっぱなし。筋肉のバランスが崩れてしまうんです。
ストレス社会の影響
忘れてはいけないのがストレスの影響です。精神的なストレスは血管を収縮させて、筋肉への血流を悪くします。また、ストレスを感じている時って、無意識に肩に力が入っていませんか?
診療していると、「仕事が忙しくて」「人間関係で悩んでいて」という患者さんほど、肩こりの症状も重いことが多いです。心と体は密接につながっているんだなと、いつも感じます。
年齢によって変わる肩こりの特徴
長年診療を続けていると、年代によって肩こりの特徴が違うことがよく分かります。
20-30代は姿勢が原因
若い方の肩こりは、主に姿勢の問題です。スマホやパソコンの使いすぎで、頭が前に出る姿勢や肩が内側に入る姿勢が身についてしまっています。
でも、この年代の方は筋肉の柔軟性がまだ保たれているので、適切な治療と生活習慣の改善で比較的早く良くなることが多いです。「若いうちに治しておいて良かった」という患者さんも多いですね。
40-50代は体の変化も影響
中年期になると、首の骨と骨の間にあるクッション(椎間板)が変性してきます。年齢とともに水分が減って、クッション機能が低下するんです。そうすると首への負担が増えて、肩こりも起こりやすくなります。
また、筋肉の柔軟性も少しずつ低下してくるので、回復に時間がかかるようになります。「昔はマッサージすればすぐ治ったのに」という声をよく聞くのも、この年代の特徴です。
60代以降は複合的な原因
高齢期になると、筋力の低下、関節の動きの制限、骨の変形など、いろいろな要因が重なってきます。頭を支える筋力が弱くなると、より多くの筋肉で代わりに支えなければならず、肩こりのメカニズムも複雑になります。
・肩こりと一緒に起こる症状
肩こりは一人ぼっちでは来ません。いろいろな症状を連れてくることが多いんです。
・頭痛
「肩がこると頭も痛くなる」という患者さんは本当に多いです。肩の筋肉の緊張が後頭部の筋肉の緊張を引き起こして、緊張型頭痛の原因になります。肩こりと頭痛の悪循環で、両方がひどくなってしまうこともあります。
・めまい・ふらつき
首の筋肉が緊張すると、脳に向かう血管の流れが悪くなることがあります。また、首にある平衡感覚に関わるセンサーの働きが悪くなって、めまいやふらつきを感じることもあります。
・自律神経の症状
肩こりがひどくなると、動悸がしたり、息苦しくなったり、手足が冷えたりすることもあります。これは首の筋緊張が自律神経に影響を与えるためです。
最後に:肩こりを理解して、上手に付き合おう
長々とお話ししましたが、肩こりは決して「仕方がない」「我慢するしかない」症状ではありません。そのメカニズムを理解すれば、適切な対処法が見えてきます。
私たちよしだ鍼灸整骨院では、一人ひとりの患者さんの肩こりの原因をしっかりと見極めて、その方に合った治療を提供しています。「どこに行っても良くならない」「もう治らないのかな」と諦める前に、ぜひ一度ご相談ください。
肩こりのメカニズムを知って、適切な治療を受ければ、多くの肩こりは改善できます。一人で悩まず、私たち専門家と一緒に肩こりと向き合っていきましょう。
毎日を快適に過ごせるよう、全力でサポートさせていただきます。
整骨院では日常生活動作中の痛みやスポーツ中の痛みなど、ケガ・外傷にのみ保険証の適用が認められております。
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